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家族ができる6つのこと(2)

春の森
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2. イネイブリングをやめる

​飲酒や薬物使用の問題があると、いろいろな問題が次々起きてきます。そのたびに家族や周囲は何とかやめさせようとして、怒ったり説いたり尻拭いをしたりします。依存の問題では、これが悪循環を生みだします。「イネイブリング」とは、本人の飲酒や薬物使用を結果的に助けてしまう周囲の行為のこと。​説教、説得、世話焼きなどが、それにあたります。

イネイブリングには、次のようなものがあります。

(例1)朝起きてこない。仕事をクビになったら困るので、嘘をついて会社に遅刻の連絡を入れる

→自分で嫌な思いをすることがないので、また繰り返す

(例2)酒や薬を隠す、捨てる

→隠れ酒をする、バレないようにもっと工夫をする、相手を責める

(例3)出直すために借金を清算してあげる

→自分で返す必要がなくなり、気が楽になって同じことを繰り返す。ローン会社の優良顧客になって、借金をしやすくなる、など。

周囲が良かれと思ってしたことでも、本人がとるべき責任を肩代わりすると、相手はますます無責任になっていきます。またうまくいかないと、逆に「おまえが勝手にしたことだ」と責められたり「だから飲みたくなる」と飲む(使う)理由づけになってしまうこともあります。こうした悪循環に陥ると、コミュニケーションがとれなくなり、お互いに本当に伝えたい気持ち(「酒(薬)をやめてほしい」「やめたいと思っている」「私は心配している」など)も伝わらなくなっていきます。

 

家族のつらさ、本人とのコミュニケーションを改善しつつ、リハビリを勧めるには、いくつかのポイントがあります。「家族ができる6つのこと」3~6も参考にしてください。

家族の責任ではありません

 

本人が飲酒したり薬物を使ったりするのは、「家族のせい」ではありません(たとえ本人や周囲がそう言ったとしても)。依存が進行すると、依存対象の優先順位があがり、何としてでも飲める・使えるように人や状況をコントロールし、正当化します。そうすることで大切なものを失っても、本人はやめることができない状態なのです。

家族が陥りがちな3つのコントロール

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